年中行事(旧暦)

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1月

1月1日:ウチナーソウグヮチ(元旦)

若水汲みから新年は始まります。未明にアラカーから水を汲んできて屋敷の東側に置き、家族全員が次の歌を唱え、その水で顔を洗います。

新年(みーどし)あかちちに 若水やとやい
うりし顔(ちら)あらて
若くならな
(新年のあかつきに、若水を汲んで、これで顔を洗って若くなろう。)

1月3日:ハチウクシー(初起こし)

豊年満作、豊漁、健康祈願の行事。津堅殿内の庭(津堅ドゥンマー)で、男女が互いに向かい合って席に着き、「新盛」(しんむい)と呼ばれる二つの膳に挿された植物——松、竹、蘇鉄の葉、大根の花、菜の花、しば木の枝(ヤブニッケイ)、芋の葉——の意味について問答が行われます。

問 松ぬ葉やぬーぬ道理がやいびーら
答 さりうんぬきやびら、津堅、神谷村、明きまるしから老いて、若さん松葉ぬぐとうに盛りてい栄いしみそーりんでぬ道理なとーいびん。

それぞれの植物は、次のような意味があります。

松の葉:若い人も年寄りの人も、松葉のように栄えてください。
竹の葉:葉が抱き合ってみえることから、「協力してください」。
蘇鉄の葉:気持ちを揃えてください。
大根の花:白いので銀に喩えられます。琉球王国では官位によって金(くがに)、銀(なんじゃ)、真鍮(しじゃく)とかんざしの色が異なっていたことから、「昨年、真鍮のかんざしを飾っていた人は、今年は銀のかんざしを飾ってください」。
菜種の花:黄色いことから、「昨年、銀色のかんざしを飾っていた人は、今年は黄金のかんざしを飾ってください」。
しば木の枝:子孫繁栄してください。
芋の葉:男も、女も、お互いを想ってください。

問答が終わると、三線と太鼓に合わせて歌い、踊りながら、自分の席に戻ります。

1月7日:ナンカンスクイ(七日節句)

仏前にお茶をあげ、正月の飾りを片付けます。

1月15日:フバナウマチー(麦穂祭り)

「フバナ」は「穂の花」の意味で、豊作と大漁祈願の行事です。麦の初穂と煎じた汁を供えます。5月15日の粟穂祭りも同様に行われます。

1月16日:ミージュールクニチ

前年に亡くなった人がある家では、死者の供養を行います。

2月

2月吉日:ヒガン(春の彼岸)

春分、秋分に行われる先祖供養の行事。各家庭で、彼岸入りから彼岸明けまでの間のなかで都合のよい日に行う。

3月

3月3日:サングワチャ(浜下り)

昔は、老人たちが重箱をもって前の浜に集まり、竜宮の神に豊漁や海上の安全を祈願した後、酒を飲み、歌や踊りを楽しみました。ご馳走は、重箱の四隅に箸を1本ずつ立て、こぼれないように糸を張り、そのなかにできるだけ高くもり立てました。お年寄りを喜ばせてあげようという敬老の精神のあらわれです。女性たちは潮干狩りにでかけ、楽しい1 日を過ごしました。

3月吉日:ハクル御願(白露ウガン)

旧暦の3月と8月に行う行事。昔、首里の中山王と今帰仁の北山王に麦粟を330俵送りましたが、届いていないと催促されたことがありました。再び、こうしたことが起こらないようにと、確かに送ったことを報告するための御願でした。男は津堅バンタに集まり首里のほうに向いて、「ティ、タア、ミー・・・・」と、これを7回繰り返し唱えて拝み、女はアートゥトームイグヮに集まり、今帰仁に向かって、同様に拝みました。いまも区長らが行っています。

3月吉日:シーミー(清明祭)

二十四節気の清明の節に行われる中国伝来の先祖供養の行事。門中が墓前に集まって、ご馳走を食べ、酒を酌み交わし、門中の繁栄を祈願します。

中ノ御獄では、ここを墓所とする喜舎場子(きしゃばし)ゆかりの人々や区長が拝みます。

5月

5月4日:ハーリー

豊漁と航海の安全を祈願する競漕儀礼。ハーリー大会は島が最も賑わう行事の一つです。

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5月5日:ウイミ(折目)

仏前にご飯と魚汁を供え、家庭の繁栄と無病息災を祈る行事です。
ウイミは8月9日、11月17日(ミシジ)にも行われます。

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