岩礁と砂浜の地形
岩礁と砂浜がまじる島の海岸は、大地の活動を知ることのできる観察ポイントです。
岩や砂の上には不思議な形がいっぱい。周りの岩や足下の砂に目を止めて、ノッチやビーチロックなどをみつけてみましょう。
ビーチロック…波の化石
トゥマイ浜やタナカ浜、ヤジリ浜には、波がそのまま固まったような海板状の岩が目に止まります。「ビーチロック」(板ビシ)と呼ぶ板状の石灰質砂礫岩です。
砂浜には、干潮が繰り返されるうちに塩がつくられ、この塩が接着剤の役割をして、砂やサンゴのすき間を埋めていき、海岸線に平行に波状の岩が形成されます。これがビーチロックです。
ビーチロックは層になって何段にも重なっていき、海に向かって“前進”していきます。サンゴ礁に囲まれた穏やかな場所だけでつくられます。今まさに、生まれつつある化石です。
ノッチ…昔の海面の痕
島の周りの海岸では、しばしば根元が浸食された岩がみられます。このへこみは「ノッチ」と呼ばれ、かつての海面の位置を示しています。海面が今より高かったことがわかります。
なぜ東側だけにサンゴ礁が?
津堅島の地形の特色は東海岸と西海岸で地形が大きく異なり、東海岸だけに広大なサンゴ礁が発達していることです。サンゴは波の荒いところほど生育がよく、太平洋の荒波はサンゴにとって絶好の環境です。