夜釣り
暗くなった港の岸壁に、男も、女も、釣り糸を垂れる人たちが並びます。ユンタク(おしゃべり)する人、黙々と海面を見つめる人。ねらいはピタロー(フエダイ類)やタマン(フエフキダイ類)、ミーバイ(ハタ類)など。あたるときには、バケツいっぱい釣れるそうです。トビイカ、スミイカは夜、沖で釣ります。
潜り
電灯をもって寝ている魚を起こして捕る「電灯潜り」は津堅島の伝統的な漁法で、素潜りでテナガダコやマガイ、エビ、イラブチャー(ブダイ類)やマクブ(ベラ類)などを獲ります。
魚が活気づくとき
海の生きものの動きは水温と潮の流れに関係します。魚が活気づくのは引き潮のとき。潮の流れに逆らって泳ぎながら、底と海面の中間点に静止しています。おそらく、プランクトンが流れてくるからでしょう。
早摘みモズク、生モズク
しっかりと成長した歯応えのあるモズクはもちろんおいしいですが、柔らかさやヌメリを楽しみたい人には、少し若い早摘みモズクがおすすめ。塩蔵すると溶けてしまうので生で冷凍保存します。また生モズクは、その季節に、そこにいなければ味わえない贅沢な味です。
モズクはあきない
養殖のおかげでモズクが手に入り易くなり、また健康によい食材として注目されるにしたがい、さまざまな食べ方が工夫されています。サラダ、スパゲッティの具、うどんやそばのトッピング、ヒラヤチャー、油みその具など、食べる人のアイデア次第。モズクはあきない。
朝から刺身!
夜、ハララグヮー(トウゴロウイワシ、ヤクシマイワシ)がバケツいっぱい釣れたときは、帰ってすぐ冷凍しておきます。
朝、それを取り出して、刺身にして、にぎり寿司もつくります。刺身が一番!ハララグヮーやミジュングヮー(カタクチイワシ)は、よくとれる魚で、刺身にしても、油で焼いてもおいしい。ちょっと塩をふって酢に1日つけると、骨ごと食べられます。
巣をつくるタコ シガーニー(テナガダコ)
手が極端に長いシマダコ。捕れる季節は冬です。水ダコと違って壺に入らず、岩の下などに巣をつくります。巣が空くと、旧暦1日と15日に新しいタコが入ります。したがって巣の場所を覚えておけば月2回は獲れる計算。巣の場所は親子であっても教えないそうです。